ネットの使えない宿に滞在していたため書き溜めてしまいました。
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モンテネグロ。
コトルの何が美しいのかということを考えたんですけど。コトルの位置する場所というのは、地中海という内海の、アドリア海という内海の、コトル湾という入り江の、一番奥まったところにある小さな湾に面しています。内海の内海の湾の湾ということで、水面は全然波が立ちません。波が立たないと、山と、その山に寄り添うようにして存在している小さな村々が、そのまま水面に反射しているのです。
コトル滞在2日目、バスの時間まで山の上の砦を目指して山登りしたのですが、文字通りの絶景でした。モンテネグロは「黒い山」を意味するらしいですが、コトル周辺は石灰岩なのか峰は白々としていて、鬱蒼とした感じは受けず、見ていて気持ちが明るくなりました。
旧市街はこじんまりとしていて、直径は歩いて5分の距離なのですが、道が入り組み過ぎていて完全に迷宮でした。2日滞在していても全然道を覚えられず。近くのドゥブロブニクに押されて地味な世界遺産ですが、訪れる価値は大いにあると思います。
15:50コトル発、セルビアの首都ベオグラード行のバスに乗車。モンテネグロの山道をくねくね進み、翌朝5時過ぎ、ベオグラード着。
バスターミナル近くの鉄道駅の広告を見て6時前の早朝にホステルに辿り着きました。そこは2人の夫婦経営の小さなホステルで、2部屋6ベッド。聞けば6月に開いたばかりとのこと。レセプションがあるでもなく、奥さんは寝起き眼でしたが快く部屋に入れてくれました。ありがたや。一泊11ユーロ。
それからしばらく爆睡して昼頃目覚めると、ヘンな訛った感じの英語をしゃべるオッサンの声が聞こえてきました。Skypeで会話している模様。
ホステルの奥の台所で水を飲んでいると、さっきSkypeでしゃべっていたオッサンが来ました。オッサンはマケドニア人の両親を持つアメリカ人とのことでした。
で、胸くそ悪いので大分省略しますが、結論から言うと、そのオッサンと1日半一緒にベオグラードを周り、最後に150ユーロをだましとられました。
そのクソ野郎は「強盗に身ぐるみ剥がされた」と言って2週間前にホステルに転がり込み、部屋賃も払わずに滞在していて、ホステルのオーナー夫妻も2週間分の部屋賃を踏み倒されたとのこと。ホステルの人達もかなり人が良いというかなんというか。
警察も呼びましたが警察は私に対しては「だまし取られた私が悪い」、オーナー夫妻には「家賃を取らずに滞在させてた彼等が悪い」の一点張りで、5分で帰って行きました。あー警察がクソな国の警察ってこうだよな、と思いながらその時点で150ユーロはあきらめました。
で、達観した気持ちで茶を飲み本を読んでいると、オーナーのダンナさんが犬の散歩に誘ってくれました。夜のベオグラードはバルカンの他の都市より活気があり、不思議な魅力がありました。ナイトライフの充実度で名を馳せている街だけあり、あちこちからクラブから漏れる重低音が聞こえてきました。
翌日、クソ野郎のパスポートのコピーを持って米国大使館にも行きましたが、あまり具体的なアクションに動く気配は感じられませんでした。私自身は自分の金はともかく、更なる犯罪を防止しようというささやかな義務感から大使館に行ったのですが、アメリカもこんなもんかとがっかりして帰りました。
今でも覚えているのが、タイに行った時のこと。ノーンカーイというラオス国境沿いの小さな村の小さな屋台で、夕食にラーメンを食べていたところ、地元の女子中学生(高校生?)2人に話しかけられました。彼女達は地元で日本語を勉強しているとのことで、30分位日本語を教えたり、なんだかんだと話したあと、ウチに遊びに来ないかと誘われました。家族ぐるみでもてなしますよと。
私はバンコク・アユタヤと余りに多くの人がぼったくろうとしてくるために完全に疑心暗鬼と化していて、右脳さんは「この子達は安全だ」と言っていたのですが左脳さんの強固な反対に押し切られ、結局「気持ちは有難いが、日本の男子は初対面の女子の家にはいかないものなのだ」とか適当な事を言って帰りました。
でも今思うと、タイの小村の、深いところを覗き込む大きなチャンスを逃したなと思います。リスクはあったかもしれないですが、行っていれば普通の旅行やツアー旅行では得られない体験ができたかもしれないと。同時に、恐らく純粋な親切心からのご厚意を疑った自分が残念になりました。
で、今回起こった事はその逆だったわけです。直観的には―初対面でもそのあとでも―常に「コイツなんか怪しい」に思っていたのです。にも関わらず、頭の中でごちゃごちゃと色々理由をつけて信じることにしたのですが、見事に2万円程を失ってしまい、今は疑いの海に沈んでおります。
だまされたりボッタクリにあったりしないだけの知恵や理性と、ある程度直観に従って人を信じられる純真をバランス良くもてるといいのな、とそんなことを思いながら、現在再びザグレブに向かって移動中。
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