2012/11/02

引越①

現在住むドックランズ北東イーストインディア(E14)からパディントン(W11)に引っ越すことにしました。

引っ越しに至った経緯に関する備忘録。

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■同じロンドン内でも、引越というのは色々なデメリットがある。

①経済面。入居の際のデポジット(返金されないことも多い)の他、ぴったり現住居の退去日翌日から入居とはなりにくいため、両者が重なる期間が無駄になる。

②生活の慣れ。一つの区域に根を下ろして暮らすと、意外と暗黙知のような生活の知識が貯まっていく。例えば:
・スーパーの場所
・スーパーの陳列スペースのどこに何があるか
・主要バス路線のナンバー
・駅・バス停・自転車ターミナルの場所
・(ロンドン特有)地下鉄各駅がどのゾーンに属するか
・自転車で走行しやすい裏道
・図書館の場所・規模・営業時間(これは学生ならではの重要点)
・A駅からB駅までの所要時間
・ちょっといい感じのカフェの場所
etc.
引越は、これをほぼリセットしてしまう。

■デメリットとまではいかないが、同じところに続けて住んでいることで得られるものもある。自分の場合は地元のバングラディッシュ街の商店に通い続けるうちに、食品店のおじさんはツケ払いを許してくれるし会うたび世間話をするようになった。ファーストフードのフライドチキン屋のおじさんとは会うたび握手するし、カナリーワーフ図書館脇のスタバの店員には名前を憶えられている。だから何だと言われると何だかわからないが、そういう色々が今の所での生活を居心地良くしているは確かだ。アウェーだったこの街が9か月でホームになった感じがある。

■イーストエンドはロンドンでもとりわけ移民が多いため、外国人が入りやすいところだと思う。雑然としていてロンドンらしからぬ光景に出くわすことも多い。例えば今住んでいるタワーハムレッツ地区の西、シャドウェル近辺のバス通りは一見すると南アジアのような何とも言い難い不思議な景観が見られる。逆にそういうのが嫌で住まない人も多い。私のフラットの部屋が過去空いた時も、ビューイングに来た人の断り文句は大抵「部屋はいいんだけど場所が・・・」という感じだった。

※ついでにいうと、このあたりは中国人は結構多いが、日本人はとても少ない場所。日本人は西のアクトン周辺と、北の方、セントジョーンズウッドとかハムステッド周辺とかに住んでいるらしい。

■ただ、この一般的イメージでのロンドンっぽくなさ(あるいは先進国らしくなさ)がこのあたりの魅力でもある。そしてその魅力に気づくと、逆にこれこそロンドンなんじゃないかという気さえしてくる。実際このタワーハムレッツ地区やドックランズはメルティングポット・ロンドンを象徴していると思う。

■ついでに言えば、イーストエンドの一部、ショーディッチやブリックレーン界隈は若者カルチャーやアート、ファッションの先端を行く場所だったりもするわけで、そういう場所を擁するイーストエンドという場所が住んでいて面白くないわけがないのだ。

■そんなわけで当初はイーストエンド界隈で家探しをしていたのだが、結局は真逆のウェストエンドに越すことが決まった。つまり、超大袈裟に書くと、住み続けることで得た暗黙知を捨て、居心地の良さを捨て、イーストの面白さと距離を置くことにしたということになる。なんでそういう結論に至ったかという話だが、長くなったのでつづく。



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