母校の元大臣先生をはじめ、以前はイギリスやアイルランドのような金融業への注力を大々的に進めるべきとの論調がありましたが、最近は全然見かけなくなりました。
そういった中で、これから日本がどういった産業分野に重点を置くべきかというのはとても難しい問題だと思います。
アメリカの場合、ここ10年程はITと金融が大きな成長産業で、金融は若干失速したもののIT(厳密には特にSNS等インターネットサービス)が引き続き伸びています。では日本でIT・ネットサービスが次のトヨタになりえるのかと言えば、個人的には余りイメージがわきません。
理由は、資金調達が難しいと思うからです。
ベーシックな調達手段として、金融機関を考えてみます。今の日本の商業銀行は相対的にリスクを取りたがりません(ただしそのおかげでサブプライムローンでの被害が軽微にとどまったので、銀行にとってそれが一概に悪いとは言えない)。大手銀にお勤めで融資をやっている友人曰く、とにかく手堅い融資先に追加融資をお奨めして、危ないところから貸しはがすばかりとのこと。育ってから融資してもらっても海外のライバル企業の背中は遥か彼方。
ベンチャーキャピタルも苦しんでいるので期待しづらい気がします。ベンチャーキャピタルの場合、ベンチャーが育たない→IPOしない→ベンチャーキャピタルが儲からない→リスクを取りづらいので積極投資できない→ベンチャーが育たない→・・ という悪循環になっているんじゃないでしょうか。
IPOによる調達は当然大きな選択肢だと思いますが、一度公開企業になってしまうと株主の顔色を見ながら経営判断をしないといけないのでスピード第一のIT業界において、成長途上の段階でやってしまうのはデメリットも大きいような。それが理由で非公開化する会社もチラホラ見かけます。
もちろん例外的にグローバル展開を見据えられるレベルまで成長しているIT・ネット企業もいくつかありますが、やはりアメリカと比較するとベンチャーがそこまでいくまでの事業環境としては、日本は不利なんじゃないかと思います。仮にもIT業界に身を置いた者としての実感ですが、IT・ネット等のハイテク産業の場合はとにかくクイックな資金調達・先行投資が大事なので。逆に比較的商品開発のスパンが長いもののメーカー、車とかプラントとか素材とか食品とかはそのへんがマイナスに働きにくい。
長くなってきたので続く。
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