インハウスリクルーターとして候補者、特にビジネスに大きなインパクトを与えるようなシニアポジションの内定者をどう口説くかは腕の見せ所です。
通常事業部長とか法人における財務責任者とか、その手の思いポジションになるとこちらも簡単には妥協できないため必然的に面接回数も選考する候補者の数も多くなりがちで、そのために1名の内定者の重みがジュニアポジションとは変わってきてしまいます。シニアポジションで一人内定者を逃すということは、それまでのプロセスで関わってきた役員レベルなんかの時間も全部無駄にすることになるからです。
シニアレベルの内定者を口説きおとすために大事なのは3つあります。
1情報収集
腕の立つヘッドハンターと良好な関係をつくるのはもちろんですが、ほかにも様々な情報ソースで候補者の周辺情報を洗っておく。ここでちゃんとその候補者のプライオリティやその背景にある金銭的・心理的インセンティブを把握しておけるかどうかが2の成否を左右する。
2社内のステークホルダーからの協力
最終的なこちらの口説き力みたいなのは、質×量みたいな側面がある。
①質)口説くのが上手な適切な人選のステークホルダーを巻き込めるか+彼らに1の情報収集をもとにした適切なディレクションを出せるか
②量)十分な数のステークホルダーを巻き込めるか
この①②どちらも普段から現場側のステークホルダーと十分良い関係を築けるかどうかや、彼らに採用側のバリューを適切に認知してもらえるかどうかが影響する。
3リクルーター自身のストーリーテリングの力
なんだかんだでリクルーターが直接口説く場面は少なくない。その時にとくに現場から離れた客観的視点からその候補者に入社してもらう必要性のストーリーを語れると成功率がとても上がる。たとえばA事業部は今こういう課題を抱えていて、あなたに入ってもらいBというスキルを活かしてその課題解決をしてもらいたいんです、という具合
あと123すべてに共通しているのは当該ビジネスについての理解度が万事に影響してくるので、基本的な教養みたいなのが割と物をいいます。私がたいして役にたたないMBAのありがたみを多少でも感じるのはそういう時です。